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社労士が解説する外国人労働者の雇用~注意点とトラブル実例の紹介~

2020 3/18
社労士が解説する外国人労働者の雇用~注意点とトラブル実例の紹介~
目次

外国人労働者の状況

働き方改革関連法案施行と共に多様な人材活用の必要性が企業に求められる時代となり、高年齢者や女性に留まらず、派遣や外国人労働者も必要な戦力として企業繁栄の為に活躍の場が用意されています。

派遣と外国人労働者の人数

まずは「派遣と外国人労働者」の国内比を確認したいと思います。派遣労働者数は2018年6月1日時点で約133万人であり、外国人労働者数は2018年10月31日時点で約146万人となり、外国人労働者数の方が多いことがわかります。

特定技能の普及状況

続いて「特定技能」の普及状況です。2019年12月31日現在の許可状況については約1,621件に留まっています。

結論としては、派遣労働者より外国人労働者数の方が多い状況ではあるもものその中でも特定技能はまだ普及しているとは言えない現状です。

ただ、政府は5年間で約34万人の受け入れを想定しています。すでに技能実習生の受け入れを減らし、特定技能の受け入れを始めている企業も増えている状況ですので、特定技能の受け入れは今後、大きく進んでいくと予想されます。

外国人労働者の雇用にあたっての適用法令〜社労士としての視点〜

次に外国人を実際に雇用するにあたっての適用される法令を確認したいと思います。

労働及び社会保険諸法令

原則としては雇用と密接な法令である「労働及び社会保険諸法令」は国籍を問わず適用されます。その中でも最も有名なものとして労働基準法3条が挙げられます。

労働基準法3条

「使用者は労働者の国籍、信条又は、社会的身分を理由として、賃金、労働時間、その他の労働条件について、差別的取り扱いをしてはならない」

引用元: 労働基準法( 昭和22年04月07日法律第49号 ) – 厚生労働省

これはあくまで「採用後」に適用される話です。しかし、採用前であってもその差別が「顕著」な場合には公序良俗(民法90条)に反し違法とされる可能性もあります。

民法90条

「公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は、無効とする。」

引用元:民法 – e-Gov法令検索 – 電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ

転職の自由

特定技能については、技能実習と大きく異なる点として「転職の自由」が認められていることです。よって、他企業との差別化を図る意味でも「労働条件、労働環境の改善」を随時見直していくことも必要になってくるのではないかと考えます。来日後、直ぐに転職されてしまうと企業としても採用にかかった費用が大きな損失となってしまいます。

技能実習生と同様の部分としては「職種は限定」される点です。しかし、技能実習生より「柔軟な就労」が可能である為に人手不足が顕著な企業では人手不足の解消が期待できると考えます。

会社として注意すべき責任〜登録支援機関との連携〜

長期的に活躍できる環境になり得るかを左右する「会社として注意すべき責任」について考えたいと思います。

日本語能力の確認

まずは最も重要な問題が「日本語能力の確認」です。一定の日本語能力は持っていますが、登録支援機関と連携して、どの程度の日本語を理解できているのかを客観的に把握することが重要です。
これは、「意思疎通が出来ているから問題ない」と判断してしまうと、機械の操作を誤って業務災害を起こした場合に、「安全配慮義務違反」に該当する可能性も否定出来ません。
登録支援機関は日本語教育の機会提供を行っているので、客観的に日本語能力を把握する事が可能です。

従業員との面談

外国人の方を雇用する場合、文化の違いがあるため日本人であれば説明が必要ないことでも、外国人の方には説明が必要になるケースがあります。

例えば、諸外国には給与の「手取り額」の文化がない場合があります。
日本では総支給額から社会保険料や所得税等を控除することは社会通念的に根付いていますが、世界に目を広めると必ずしもそうではありません。

(お金の問題はデリケートな問題だけに)この点も登録支援機関と密に連携を取っておくべき点です。

企業実例紹介〜使用者の視点に立ち〜

最後に企業での実例を紹介したいと思います。

大阪府に本社を置く某有名企業では、日本人従業員の違法な長時間労働が行われており、労働基準法違反が発覚しました。その結果、技能実習の取り消しと、その後5年間は技能実習だけでなく「特定技能」の受け入れも停止されるとの報道がありました。

このことから外国人だけでなく日本人の労働者に対しても労基法違反が起こってしまうと、今までお金と時間をかけて採用した特定技能労働者でも簡単に取り消し及びその後の受け入れも停止されてしまうということです。

外国人だけでなく「日本人も含めた」適切な労務管理が息の長い会社経営に一役買うのではないでしょうか。

株式会社ガイアサインでは、特定技能での人材採用をご希望される企業様に向けたサポートをしております。
新型コロナウイルスの影響で「人材の採用予定が立てられない」「来るはずだった海外採用の人材が来ない」など、なんでも結構です。このような時期だからこそ、共に解決策を検討させていただきます。
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